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展覧会9日目_永岡かずみ展

 

2015年に開催した永岡かずみ展にて作品をお求めくださった大坂様からのお便りをご紹介いたします。

 

大坂様は東京都世田谷区に"Tokino-Shizuku"というギャラリーをお持ちですが、現在おやすみで再開は2022年春頃の目標とのことです。いま、大坂様はイタリアにお住まいで、予定していた3月末の一時帰国が出来なくなりました。世界でも報道されているように、イタリアでは新型ウィルスによる死者が2万人を超えたほど広く蔓延しています。

 

「亡くなったのはバールで軽口を言いながらコーヒーを一緒に飲む友達のマリオや、美味しいトルタを焼いてくれるアンナおばさんとういう"名前"を持っているひとたちで…、数字ではないのです」

 

そんな胸が締め付けられるようなお話も大坂様より伺いました。 

どう過ごしていたらいいのでしょう。

日本でも正解がわからないまま外出を控える日々を続けている私達へ、日ごとに濃くなるモンツァの美しい緑と芸術のお話で、逆に元気づけてくださるお便りを頂戴いたしました。ぜひご一読ください。本日の展覧会場はイタリア・モンツァです。

大坂様にも、このオンライン展覧会をお楽しみいただけたら嬉しいです。

 

永岡かずみ Kazumi NAGAOKA

「ひかりさす」展より

2015年4月28日~5月10日 

 

永岡かずみ web

 

1枚目の写真は大坂様お持ちの作品ではなく、「ひかりさす」展のひとこま(撮影:木坂美生)

2枚目は大坂さまより届きましたミラノ近郊(ロンバルディア州、モンツァ市)のご自宅の一角で、イタリア人、オランダ人アーティスト作品と、この1年間で行った美術館やイベント、交通機関のチケットなどをコラージュして額装したもの

 

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永岡かずみさんの作品はどなたかのfacebook投稿で知り、「さがしていたいたものがここにあった!」と感じて、次の日に奥野ビルのカメリアさんに伺ったと記憶しています。

私は2018年末よりミラノ近郊で暮らしていますので、永岡かずみさんの作品は今手元にありませんが、私の世田谷のギャラリーに展示した瞬間、そこの空間に美しい緊張感が生まれたのを感じました。

こちらに住むようになり、イタリア人のご自宅を訪問する機会が何度かありました。どちらのお宅もさり気なく絵画や写真、クラフト作品が飾ってありその展示の仕方もなかなか洒落ています。

アートが、カジュアルに日常の暮らしの中にあることにたいへん刺激を受けています。

同時にイタリア人からは日本画や茶道などに見られる日本的な空間の捉え方や美意識への敬意や憧憬の言葉も聞こえてきて、洗練された日本文化への再発見もありました。
確かに茶室の自然を取り入れた設えや茶道具に日本の美や工芸の質の高さを感じます。


今、一つ一つの作品というより空間が持つアート性に興味があります。
自然を取り入れ心地よく空気が流れ、自分の美意識に叶う住空間に身を置きたいと夢想しています。

 

2020年5月1日

Galleria Tokino Shizuku

大坂 知子

ギャラリーweb http://galleriatokinoshizuku.com/

 

 

 


大坂様よりモンツァ近郊の写真(5/1時点で公園封鎖中で外出は条件付きとのことです)

 

 

 

永岡かずみ Kazumi NAGAOKA  

https://www.kazu3terra.com/

 

略歴

 

岡山出身
 
主な個展

 

2018年 「現れる」   Gallery Camellia / 東京
2017年 「水平の彼方」  教文館エインカレム / 東京
2016年 「ゆらめく」  サンコア / 岡山
             「永岡かずみ展」 合田邸 / 香川県
     「広がる滴」  ぎゃらりーうちやま / 東京
2015年 「波打つ時間」 湘南くじら館 スペースkujira / 神奈川
             「ひかりさす」 Gallery Camellia / 東京都
2014年 「つながる空の中」空間工場 / 東京都
2013年   「巡る旅」   サンコア / 岡山県
2012年 「うつりゆく」 アトリエ倫加 / 高知県
2011年 「風の向こう側」ギャラリーK / 岡山県
2010年 「街へゆく」  あーとらんどギャラリー / 香川県
2006年 「空色」    Art Box SARASA / 岡山県
 

その他、グループ展・作品設置多数 

 

以下画像は2015年永岡かずみ展「ひかりさす」の展示風景です

最初の2枚は木坂美生撮影

 

  

  

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