竹内奏絵作品ふたたび、です。
とても素敵な画像とお手紙をいただきましたので、ぜひご紹介させてください。
K様宅が本日の会場です。
竹内奏絵「窓の際、夕」
竹内さんの絵はリビングの天窓の下に飾りました。絵の中の構造と部屋の構造が響き合い、しっくりと部屋に馴染んでいます。日中は自然光だけで過ごせるのですが、天候や時間によって光が変化し、それに呼応して絵の見え方も変わります。そんな環境の変化も楽しめる作品だと思います。
作品を家に飾ると長い時間をかけて作品と関わることになります。生活の場にあるので、目に入る余裕のない時もあり、逆にその佇まいにハッとさせられることもあります。それは作品を通して自分自身と向かい合う時間でもあるように思います。満月の夜、ふと気がつくと照明がついているのかと思うくらいに月の光が部屋に満ちている時があり、いつかその光の中で竹内さんの絵を観てみたいと思います。
ギャラリーで竹内さんには会えませんでしたが、展覧会終了後に手紙が届きました。追記として「”ふたりのベロニカ”を観ました」と書いてあり、以前竹内さんとの会話の中で私の好きな映画のひとつとして挙げた記憶がありそれを観てくれたのだと思います。別々の国に同年同日に生まれた容姿も名前も同じふたりの女性の話なのですが、そういえばこの竹内さんの絵も2枚が対のように展示されていて、そのうちのひとつを選んだのだと思い出しました。今になってもう1枚の絵はどこにどんなふうに飾られているのだろうか?と思いを巡らせています。
どこに飾ろうかいろいろ試したのですが、結局ギャラリーで観た時の印象に近い場所に落ち着いた様に思います。天気を見ながら日を変え時間を変えて写真を撮り文章を推敲した時間は、雑念なく集中して心穏やかでした。私自身の心を整える時間でもあったと思います。その様な機会を頂いて感謝しています。
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