令和元年度(第30回)五島記念文化賞 美術部門 新人賞 研修帰国記念 展覧会

木坂美生 “On the Border” 

 

会  期 | 2022年11月15日(火)-11月27日(日)

開  廊 | 13:00‐18:00  

休  廊 | 11月21日(月) 

入  場 | 無料 

会  場 | MA2Gallery  〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿3-3-8 

                Gallery Camellia  〒104-0061 東京都中央区銀座1-9-8 奥野ビル502号  (2会場同時開催)

主  催 | 公益財団法人東急財団

  

会場ごとに計18点の作品を展示しております。

展示作品リスト・カタログのお問い合わせはGallery Camelliaまでお願いいたします。

info@gallerycamellia.jp

 

このたび、令和元年度(第30回)五島記念文化賞 美術部門 新人賞 研修帰国記念として木坂美生展を開催いたします。

 

本展では、木坂美生が五島記念文化賞 美術部門 新人賞を受賞後、研修地のニュージーランド及びオーストラリアから帰国し、2022年に東京と佐渡(新潟)で撮影をした作品を中心に発表いたします。

 

木坂は、写真にトリミングも画角調整も色調補正もいっさい行いません。

「作為的ではないのに、あたかも配置したかのように、手を加える余地のない空間がそこにあるとき、シャッターを切ります。」とは、初個展より木坂が話していたことです。

 

また、研修地のメルボルン(オーストラリア)で開催された国際芸術祭で、各国の舞台芸術の表現手法を目の当たりにしたことで、自身の視点は、舞台でも客席でもない場所からのまなざしであり、能楽師の祖母のもと、幼い頃より慣れ親しんだ能の控えの間である”切戸口”に重なるものだとも語っています。

 

「ただ、突き動かされる感覚に従い、個人的な収集として撮りためてきたものではありましたが、では、なぜ誰も気に留めもしないようなものを写真に収めてきたのでしょうか。なぜなら“それら”が誰のものでもなく、どこにも属していないものだからだということに、海外研修において自分自身が社会のどこにも属さず過ごす日々の中で気付かされたのでした。人であれ物であれ、属する環境からそうあるべき姿、つまり“役”を課せられ、そこから外れたものは“無用”、“無価値”と切り捨てられてしまいます。いざ、その舞台から降りてみると、自由であると同時に孤独でした。」

 

奇を衒うことのないありふれた景色には、退廃のなかに荘厳や尊厳が同居し、孤独で悲劇的でありながら祈りや希望をも予感させます。まだ名前のつくことのない感情、もしくは感情を自覚する前のその境界、現実と虚構の境界。日常に潜む見えない境界をみつめ佇み、切り取られた景色たちです。

 

ひとりでも多くの方にご高覧いただきたくご案内申し上げます。

 

◆両会場にて2種類の図録を販売いたします。

本展覧会図録(テキスト:松本透 長野県立美術館 館長 和英併記) text⇒JP/EN

2021年展覧会図録(テキスト:山村仁志 東京都美術館 学芸担当課長 和英併記)text⇒JP/EN

 

 

木坂美生 (キサカミオ)

1980 東京都中野区出身

2003 東京国際大学 国際関係学部 国際関係学科 養護学校教員課程 卒業(障害児教育)

2019 令和元年度(第30回)五島記念文化賞 美術部門 新人賞受賞

 

<個展>

2014  Gallery Camellia(銀座)

2021  Gallery Camellia+Gallery Nayuta(銀座)

 

<グループ展>

2003 「GEISAIミュージアム」六本木ヒルズ 特設会場(六本木)

2004 「GEISAI#6」東京ビッグサイト (有明)

2007 「芸術からインテリアへ」MOTT Gallery(新宿)

2012 「KIMCOLLE Vol.1」LOOP HOLE(府中)

2017 「face to face #11白群」Gallery Camellia(銀座)

2018 「face to face #15 Kontrapunkt~夜の主題による」Gallery Camellia(銀座)

2020 「うつす」second 2.(国分寺) 木下令子・木坂美生2人展 

2021 「佐々木敏晴写真展 花伝」Gallery Camellia+Gallery Nayuta(銀座)

 

<ラジオ番組>

2004 「NEC ON THE ROAD AGAIN-101のタカラもの」TOKYO FM